QTVR(Quicktime Virtual Reality)は、アップルコンピューター社が開発した、周囲の風景や物体をMoviePlayer上で任意に観察方向を操作して見ることが出来る画像形式です。撮影者を中心とした周囲360°の風景を見るQTVR Panorama(最近は観光地の案内ページなどで見ることが出来ますね)と物体の全周画像を見るQTVR Objectがあります。フリーのQuickTimeムービープレーヤーで再生することが出来、またプラグインソフトを用いることで、Webブラウザーでも閲覧が可能です。
このQTVR Objectは物体の全方位からの画像を一つのムービーファイルにまとめて、ムービープレーヤー上で観察方向を操作して任意の方向から物体を観察することが出来るので、標本の観察など教育面でも有効であると考えられます。
本研究ではデジタルカメラや電子顕微鏡を用いて撮影・加工した歯科用標本などのQTVR Object画像を公開します。QTVR Object画像の作成にはQuickTime Edit Object(アップルコンピューター)を使用しております。
本研究科の山本 恒之助教授(口腔健康科学講座 歯周組織再建生物学分野)が開発された透明歯牙標本を借用し、デジタルマイクロスコープ(キーエンスVH-6300)で撮影した画像を背景処理したもの。
本研究科の野田坂 佳伸助手(中央研究部 電子顕微鏡室)が作成された電子顕微鏡観察用の昆虫標本を借用し、走査電子顕微鏡(日立S-2380N)で撮影し、輝度と視野調節したもの。
パナビアF(クラレ)を切削により象牙質を露出させたヒト抜去大臼歯に塗布し、光照射により硬化後、塩酸及び次亜塩素酸ナトリウム溶液で歯質を除去して作成したレジンタグ表面を観察(1000〜2000倍)